男子第9回大会の記事

【「全国高等学校駅伝競走大会 50年史」(全国高等学校駅伝競走大会実行委員会・2000年5月発刊)より抜粋】

現在の校名・旧校名一覧

常磐二度目の栄冠

1着でゴールの常磐・福永
1着でゴールの常磐・福永

歳末の混雑に対処して従来のコースを一部変更し大阪住之江をスタート、毎日新聞大阪本社前をゴールとする新毎日マラソンコースで行われた大会は、沖縄選抜(オープン参加)を加えた47チームが参加。小雨が降り始める悪コンディションの中、優勝候補の筆頭にあげられていた常磐が前回大会で小林が出した大会記録を3秒縮める2時間14分7秒の大会新記録で2年ぶり2回目の優勝を果たした。

2位は広島電機。報徳学園が3位に入り、沖縄選抜は正式順位ではないが39番目にゴールインした。

■ レース評

後半に強さ見せた常磐

第9回大会から新しく住之江が出発点となった
第9回大会から新しく住之江が出発点となった

1区は渡辺(長良)が食い下がる強豪校のライバルを次々とけ落とし、従来の記録を18秒も縮める31分7秒の区間新で2年連続して制した。2位岩下(高鍋農)、3位豊田(報徳学園)も区間新で中継。尾座本(常盤)は2キロ地点でシューズが脱げ、素足で走らざるを得なくなったが7位。2区で田中(報徳学園)が2位に上がり、菊谷(中京商)が区間賞の快走で3人を抜いて3位となった。3区では村瀬(長良)、岩本(中京商)が不振。康富(報徳学園)が首位に立ち、山川(高鍋農)、中島健(山鹿)の順で中間点へ。4区は吉川(常盤)が区間3位で走り、5位から2位に順位を上げた。区間4位の鳴石(広島電機)も7位から3位へ。区間新の碓井(中大杉並)は13人抜きで7位に浮上。5区に入ると松川(常盤)が区間新の快走で中継点500メートル手前でついにトップに立った。常磐は6区川庄も区間賞の好走で差を広げ、アンカー福永が余裕を持ってゴールのテープを切った。激戦となった2位争いは同タイムながら木岡(広島電機)が胸一つ浜畑(報徳学園)を抑えた。

◎ トピックス

駅伝王国確立

第1中継所を駆け抜ける走者ら
第1中継所を駆け抜ける走者ら

九州勢は最悪のコンディションにもかかわらず大会新記録で優勝した常磐以下5チームが18以内に入り、中位に落ちたのは27位の鹿児島実のみという充実ぶり。駅伝王国を確立した。九州はシーズンオフにも練習できる有利さがものを言ったようにも見受けられるが、今大会で他県のチームが学んだものは常磐の1区尾座本がシューズが脱げながら素足でなお自己の最高記録で走るという闘志あふれるレース態度だった。

2、3位は同タイム

広島電機と報徳学園は同タイムながら紙一重で広島電機が2位、報徳が3位となった。ともに初出場ながらそれぞれ優勝校を輩出した激戦地を勝ち抜いただけに優勝候補とみられた実力は確かなものだった。報徳は3、4区でトップに立ち、広島電機の7区木岡は区間賞を獲得。高校中長距離の幅が予想以上に底広いことを示した。記録も14分台にこぎつける立派なものだった。

スキー部員が出場

十日町は県予選に初めて出場、しかも新記録で優勝して全国大会に出場した型破りのチーム。しかもメンバーのうち陸上部員は3人であとはスキーの選手という混合チームだった。もっともクロスカントリースキーは山野を走るレースだけにスキーと陸上、どちらが“本職”かは卵かにわとりかのせん義と同じようなものだが……。結局、大会は39位に終わった。

記録

3区間で区間新

1区の渡辺国昭(長良)が31分7秒、4区の碓井哲雄(中大杉並)が24分53秒、5区の松川昌生(常盤)が9分5秒で達成した。


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