男子第5回大会の記事

【「全国高等学校駅伝競走大会 50年史」(全国高等学校駅伝競走大会実行委員会・2000年5月発刊)より抜粋】

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筑紫野が2連覇

1着でゴールインする筑紫野・川上
1着でゴールインする筑紫野・川上

2年連続で沖縄の北山が参加し、全国47都道府県から代表校が出場。10数万人の観衆が沿道を埋める中、前半から大宮、盛岡商、能代工、筑紫野などが激しいトップ争いを展開。筑紫野は1区4位から徐々に順位を上げ、4区で飾磨工を抜いて首位に。5、6区では区間賞を奪う力走をみせ、2時間18分40秒のタイムで第1、2回大会の世羅に次ぐ史上2回目の2連覇を飾った。

2位から6位までは僅差の熱戦となり、2位には前年3位の飾磨工が入った。3、4位には初出場の大宮、盈進商が健闘し、ほかにも4校が初入賞した。

■ レース評

後半の力走で優勝

1区は大宮の山本が序盤から積極的に引っ張り、盛岡商の安保ら有力選手が絡む展開。一度は首位を譲った山本が最後のスパートで首位を奪い返し、50メートル遅れて3校が一団で続いた。2区でも大宮がリードしたものの、2番手集団にいた筑紫野が4秒差まで迫った。3区で筑紫野の鬼塚が大宮をとらえたが、8位だった飾磨工の西馬が区間賞の走りで一気にトップに躍り出た。1、2位のタイム差はわずか6秒。この接戦は4区で決着が付いた。筑紫野・光安が飾磨工・1年生石井を抜き去り、23秒のリード。5区の堺、6区の錦辺が区間賞に輝く快走で大きく差を広げ、アンカーの川上につなぎ連覇を果たした。飾磨工は大宮の巻き返しを受けたが、7区の藤野が踏ん張って、2位を守り抜いた。このあと、大宮、盈進商、水戸農、盛岡商が続いたが、1分余りの間に2位から6位までがひしめいた。記録面で目立ったのは4区で、25分34秒で区間賞を獲得した松本工・鳥羽を含めて、3人が大会新記録をマークした。

◎ トピックス

全校貯金で後押し

宮崎大宮の重久(右)を3区・古川橋―高石町間で追い越す筑紫野・鬼塚(左)
宮崎大宮の重久(右)を3区・古川橋―高石町間で追い越す筑紫野・鬼塚(左)

2連覇の筑紫野は、全校あげての後押しを受けて偉業を達成した。同校では全生徒が一人30円ずつを出し合って選手を激励したという。昨年の王者も予選タイムは全国で9番目で、そのうえ九州高校駅伝では大宮に敗れており、前評判はそれほど高くなかった。しかし、落ち着いたレース運びで快勝し、母校の期待に見事に応えた。

レース前夜に到着し入賞

初出場の大野農は北陸線回りの列車が吹雪で大幅に遅れ、大阪入りしたのはレース前日の夕方。早くから来阪して試走を重ねた他校とは対照的に、ぶっつけ本番でレースに臨んだ。方向もわからない選手たちだったが、3区馬渡、4区小林がともに区間3位の力走をみせて、予選記録を約10分上回る2時間22分44秒で9位に入った。北海道勢としても初の入賞となる大健闘だった。

3年計画、実を結ぶ

初出場を6位に食い込んだ盛岡商。3年計画の下、東北人らしい粘りと猛練習で力を付け、県予選は全国7位の好タイムで勝ったが、その実力を余すところなく発揮した。インターハイ5,000メートル2位の1区の安保が2位の好スタートを切り、後続の選手も踏ん張って予選タイムを4秒縮めた。大の陸上好きの知事をはじめ、全県挙げての激励に初入賞で応えた。


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