女子第20回大会の記事

【毎日新聞社紙面より抜粋】

現在の校名・旧校名一覧

豊川 初V

1位でゴールする豊川のワイセラ・ワイリム
1位でゴールする豊川のワイセラ・ワイリム

記念大会で地区代表も含めた58校が出場した大会は、創部3年目の豊川が1時間7分37秒で初の頂点に立った。最終5区でワイリム(2年)が興譲館を逆転し、出場2回目で初優勝。

2位は興譲館、3位は連覇を狙った立命館宇治。地区代表では、筑紫女学園が6位、千原台が7位に入った。男女がともに初優勝となったのは、仙台育英が男女とも優勝した93年以来、15年ぶり2回目。

■ レース評

豊川創部3年の奇跡 

総合力で上回る豊川が、アンカー勝負で逆転勝ちした。

1区は、興譲館・小原が2位以下に10秒以上のリードを奪った。22秒差の7位につけた豊川は、2区の伊沢が区間1位の走りで8秒差の2位に押し上げると、その後も粘る興譲館を着実に追い上げた。4区の下村が区間1位の走りでトップと1秒差でつなぎ、5区の序盤でワイリムが一気に突き放した。終盤に後続の追い上げを許したものの、逃げ切った。

予定通り最終5区逆転-向上心「次は連覇」

4区2.7キロ付近で激しく競り合う豊川の下村(右)と興譲館の戸田
4区2.7キロ付近で激しく競り合う豊川の下村(右)と興譲館の戸田

森監督が「イメージ通り」というレース運び。しかし4区の1年生、下村は「1位でたすきを渡せなかった」と、喜びの中に悔しさもにじませた。区間賞を獲得して勝利に貢献しながら、それでも満足していないところに豊川の底力はある。

2区・伊沢の区間賞の力走などで、1位と5秒差の2位でたすきを受け取った下村は、下りが続く後半勝負にかけた。リズムに乗ってトップの興譲館・戸田との差を詰め、残り700メートルを切った地点でいったん並ぶ。しかし、意地を見せる戸田も簡単には譲らない。激しく競り合い、1秒差で5区につないだ。

5区にケニア人留学生の2年生、ワイリムが控えるチームにとってはこれで万全。ワイリムが、たすきを受け取ってわずか200メートルで前に飛び出すと、終盤の興譲館の追い上げにも動じず、まっすぐに前だけを見てゴールまで突き進んだ。

昨年、初出場で7位入賞。しかし選手の心に残ったのは満足よりも悔しさだった。「今年こそは優勝を、と考えていた」と主将の二宮。強豪校を参考にしながら、選手が自主的に練習の質を上げ、食事も管理。3,000メートルの持ちタイムは出場5人の平均で昨年のタイムを10秒短縮した。

ワイリムという切り札に甘えず、個々が力を伸ばし手にした栄冠。下村は「やっぱり連覇。記録も出したい」と早くも次の目標を見据えた。

【水津 聡子】

◎ トピックス

記録

佐久長聖は20番目、豊川は11番目の優勝校。

男子の佐久長聖、女子の豊川とも初優勝。男子の新たな優勝校は第44回大会(93年)の仙台育英以来で、史上20校目。北信越地区では初。女子の新たな優勝校は第17回大会(05年)の興譲館以来で、史上11校目。東海地区の学校としては初。


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