本・書評
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コロナと町の「戦い」一冊に 「後世に残すこと責務」 愛川町刊行、一般向けウェブ版も /神奈川
2024/5/9 05:07 654文字愛川町は、町が新型コロナウイルス対策にどのように取り組んだかなどを記した「コロナVS愛川町~感染症と戦った、愛川町の1208日~」を刊行した。冊子版(非売品)を関係機関に配布するほか、一般向けに町ホームページ(HP)からダウンロードできるウェブ版を作製した。 4章で構成され、第1章(2020年1~
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「岩田屋」「多田屋」「奈良屋」 3商家の歴史、冊子に 千葉市立郷土博物館 /千葉
2024/5/9 05:07 499文字千葉市立郷土博物館はこのほど、近世から近現代に県内の経済を支えた商家について紹介する冊子「商人(あきんど)たちの選択」を作成した。影響力があった三つの商家の歴史を豊富なカラー写真付きでつづっている。 冊子は昨年7~9月に同館が実施した企画展の内容に基づいて作成。いずれも江戸時代創業の「岩田屋(和田
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赤本、受験生に寄り添う衣替え 創刊70年、表紙リニューアル 「圧すごい」利用者の声受け、柔らかく
2024/5/8 13:07 1624文字手にするだけでどこか心強く、目標に近づけた気がした人も多いのではないだろうか。大学別の入試過去問を収録した「赤本」は全面赤色のインパクトある表紙で、受験生を長年支え続けている。創刊70年を迎えた今年、表紙のデザインがリニューアルされた。定番の装丁をなぜあえて見直したのか。歴史をたどると、意外な事実
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Interview
福嶋聡さん(丸善ジュンク堂書店員) 言論の「闘技場」として にじむ葛藤、それでも「ヘイト本」を置く訳
2024/5/8 13:06 1496文字始まりは10年前のあるイベントだった。「それでも、書店の人間として『ヘイト本』を書棚から外すという選択はしません」。丸善ジュンク堂書店の大阪・梅田店で働く福嶋聡さん(65)はそう公言してから、「ヘイト本を外さない理由」を自問してきた。 隣国への憎悪をあおる、いわゆる「ヘイト本」には批判的な立場だ。
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今なお人々を魅了 橋本治の世界 横浜で特別展/『はじめての橋本治論』刊行
2024/5/8 13:06 2037文字◇膨大な仕事、豊富な資料で 横浜で特別展 ポスターや生原稿など450点 小説や古典の新訳、戯曲、社会時評、イラスト、編み物と幅広い分野で活躍した橋本治さん(1948~2019年)の仕事を振り返る特別展「帰って来た橋本治展」が、神奈川近代文学館(横浜市中区)で開催されている。6月2日まで。 構成は、
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絵本においで
遊ぶぞ しゃぼんだま /福岡
2024/5/8 05:18 404文字新緑に陽光が差して心地よい季節ですね。皆さんはどんな外遊びが好きですか。今回紹介する本のタイトルでもある「しゃぼんだま」はいつの時代も人気でしょう。親子で虹色に輝く世界を楽しみませんか。 シャボン玉を作るには何が必要でしょうか。シャボン水とストローを用意します。吹くと小さなシャボン玉が徐々に大きく
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ブックウオッチング
『アメリカ70年代 激動する文化・社会・政治』 巽孝之さん
2024/5/8 02:01 1171文字(国書刊行会・3960円) ◇21世紀アメリカの始まり 「社会の分断」が課題となっている米国。その萌芽(ほうが)が、実は1970年代にあったことを歴史学者ブルース・J・シュルマンさんは、著書「アメリカ70年代 激動する文化・社会・政治」で指摘している。監訳した巽孝之・慶応義塾ニューヨーク学院長は「
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ブックウオッチング
インフォメーション 「人生十人十色大賞」締め切り迫る
2024/5/8 02:01 240文字「人生」がテーマのオリジナル文章コンクール「第7回人生十人十色大賞」(主催・文芸社、後援・毎日新聞社営業総本部)の応募締め切りが迫っている。長編・短編2部門で、長編部門は400字詰め原稿用紙50枚以上、短編部門は2枚から応募できる。応募資格は不問。最優秀賞は文芸社が書籍化・出版し、賞金30万円が贈
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ブックウオッチング
新刊 『しあわせの高齢者学2』=樋口範雄・編
2024/5/8 02:01 193文字豊かな長寿社会の実現には、どんな課題があるのか。そんな研究に取り組む「高齢者学」は法律、経済、医療などさまざまな分野にまたがり、学問的成果は多くの人の生き方に影響する。本書は、武蔵野大学しあわせ研究所が昨秋開催した「第2回高齢者学シンポジウム」の講演録を中心に構成。人生100年時代に対応した「古稀
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ブックウオッチング
新刊 『ファミリービジネスの事業承継と経営戦略』=亀井克之・編著
2024/5/8 02:01 194文字グローバル化に人口減少の追い打ちで、中小企業の事業承継は簡単ではない。豊富な事例調査で向き合う関西大研究者チームの報告だ。迅速な意思決定と行動、従業員や取引先との近さからくる責任感、事業存続の長期的な視点――。ファミリービジネスの強みを武器に、新規事業や海外進出、コロナ禍の克服に取り組んだ企業の実
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ブックウオッチング
新刊 『サルトル 風通しのよい哲学』=赤阪辰太郎・著
2024/5/8 02:01 201文字「形而上(けいじじょう)」は精神や思想など「形のないもの」を指す。仏の哲学者、サルトルは作家らの文学作品を読み解き、そこに息づく形而上学を解明した。同書はそんなサルトルの前期の主著「存在と無」とそこに内包される形而上学を探る。彼の思想は「人間が常に、与えられたものに対してオルタナティブなものを生み
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ブックウオッチング
新刊 『改訂版 学びのティップス』=近田政博・著
2024/5/8 02:01 193文字「大学とは何か」「学ぶことの意味」など五つの問題提起に始まり、最高学府における学習法・思考法や自発的に学ぶ習慣を身につける37のコツ(ティップス)を紹介した大学生活の入門ガイド。紙ベースが大半だったと著者が振り返る初版刊行から15年。スマホやオンライン授業の普及など、激変した大学教育に対処した内容
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ブックウオッチング
新刊 『科学の技法 第2版』=東京大学教養教育高度化機構…
2024/5/8 02:01 260文字◆『科学の技法 第2版』=東京大学教養教育高度化機構Educational Transformation部門、若杉桂輔、宮島謙・編 東京大で理系新入生の必修科目となっている「初年次ゼミナール理科」のテキスト第2版。研究倫理や論文の書き方などの「基礎編」、「老化のメカニズムに迫る」「知能ロボット入門
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ブックウオッチング
新刊 『改訂版 新・知のツールボックス 新入生のための学び方サポートブック』…
2024/5/8 02:01 246文字◆『改訂版 新・知のツールボックス 新入生のための学び方サポートブック』=専修大学出版企画委員会・編 IT(情報技術)が進む現代社会はより高度な知識や技術が求められる。ネット世代が受ける高等教育、すなわち大学での学びにもスキルや能力、センスが必要になったのだろう。話を聞き、ノートをとる▽文献やデー
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ブックウオッチング
新刊 『民主主義は甦るのか?』=細谷雄一、板橋拓己・編著
2024/5/8 02:01 213文字◆『民主主義は甦(よみがえ)るのか?』 返り咲きを狙う米国のトランプ前大統領、移民排斥を訴える欧州の極右勢力など「反エリート」「庶民の味方」を掲げる「ポピュリズム」の台頭は、民主主義の「危機」といわれる。ポピュリズムとは何か。民主主義は衰退するのか。国際政治や日本政治史の専門家が第二次大戦前の欧州
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ブックウオッチング
この1冊 のんさんらしさ存分
2024/5/8 02:01 380文字昨年から秘書の仕事をしている私。初対面のお客様に会う機会も増え、少なくとも清潔感だけは欠かさないように身だしなみにはそれまで以上に気をつかうようになった。 自分が他人からどう見られているか。多くの人が抱える疑問だと思う。この本の主人公もそう。俳優・アーティストののんさんが描いた絵本「キュートなうさ
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ブックウオッチング
新刊 『語りの場からの学問創成』=嶺重慎、熊谷晋一郎、村田淳、安井絢子・編
2024/5/8 02:00 193文字障害・依存症・難病当事者の「語り」に耳を傾けることにより、新しい学問を創り出そうとの意図が凝縮されている。肉体的な痛みを慢性的に抱える難病患者、日常生活で介助が必要な身体障害者らの「語り」から見えてくる世界は「読み手」の心を揺さぶらずにはいられない。「多様性」や「包摂性」が社会のキーワードになる中
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読んで見つける、推しの焼酎 県 36蔵元、冊子で紹介 74銘柄分析 英語地図も /宮崎
2024/5/7 05:10 324文字9年連続で本格焼酎出荷量が日本一の宮崎県は、県内に本社がある全36蔵元の紹介と、各蔵元の代表的な焼酎の特徴を記した冊子「みやざき本格焼酎 推し活BOOK」を作製した。 県が2017年に発行し、飲み比べを勧める「焼酎印帳」のリニューアル版。今回は味わいなどを自己採点する欄を設けた他、昨年秋に県が県内
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今週の本棚・次回の予定
5月11日の毎日新聞書評欄は『翻訳とパラテクスト』ほか
2024/5/6 11:00 401文字5月11日の毎日新聞朝刊「今週の本棚」で掲載予定の本の主なラインアップを紹介します。 ①鴻巣友季子さん評『翻訳とパラテクスト ユングマン、アイスネル、クンデラ』(阿部賢一著・人文書院) ②伊藤亜紗さん評『承認をひらく 新・人権宣言』(暉峻淑子著・岩波書店) ③張競さん評『大人のための印象派講座』(
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奈良公園の魅力凝縮の1冊完成 研究者ら18人「極」本 /奈良
2024/5/6 05:02 375文字県が奈良公園(奈良市)の見どころをまとめたガイドブック「奈良公園の案内書~極(きわみ)~」(角川アスキー総合研究所発行)が完成した。歴史地理学者でもある県立図書情報館の千田稔館長(81)が監修。公園の歴史だけでなく鹿の生態、万葉歌や近代文学との関わりまで総合的にまとめた。 2022年に当時の荒井正
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